「こらこら 何をしている?」
そろそろ来る頃と思っていたけれど
案の定 従兄や 兄たちから
お叱りの声が 届きだしました
確かに 久しぶりに ページを開いたら
秋祭りから 動いていなかったようです
「日記」というより 情けないことに
私の場合 「月記」と 言われそうです
寒さで 億劫になっていたことは 否めないのですが
少しばかり 言い訳をお許しいただけましたら・・・
本窯の後 バタバタと
夏ごろからのご注文の品を お待たせをしてしまっていたお客様に
ひとつ ひとつ 点検し 箱詰めして
発送する作業に 追われてはいました
また お正月に向け 器の準備のために
お客様から ご連絡をいただいたりして
有り難いことに 日々 少しづつ 仕事を進めていました
そんな折に 一枚の「喪中」のお葉書が届きました
N様の御奥様からのお便りでした
今年の夏にも F県の個展会場に
お見えいただいていたのです
連日の猛暑のせいかしら
少し お痩せになったのかなと思いながら 拝見していたのですが
御奥様が そっと 私に近づいて 耳元で
N様が ご病気だということを 伝えられたのです
あれから まだ 半年ぐらいしか 経っていないのに
こんなに 早く 旅立たれるとは 信じられません
N様は 10数年前の F県での個展がご縁で
毎回個展を開催する度に ご来場いただきました
東京での個展にも お見えいただいたことがあるほど
大変 良くしていただき お励ましをいただいていたN様でした
この夏の個展会場にも
「あまり 体調がよくないのですが
どうしても行きたいと申しますので」と
ご家族に身体を支えてもらいながら 来てくださったのです
ゆっくりと会場を見まわし
作品を眺めていただきながら
「また 作品がよくなっていますね
すごく 良いですよ」と 褒めていただいたのです
あとで そのことを 夫に伝えると 本当に嬉しそうにしていました
まだまだだと 自分では 自覚しながらも
人様に しかも ずっと 夫の成長を見ていただいていた
N様からのお褒めの言葉は
何より 嬉しくて 励まされたことでしょうか
夫と共に ありがたく 感謝で胸がいっぱいになったことを
今でも はっきりと思い出されます
忘れることは 出来ません
もう お会いすることができないと思うと 本当に さみしくてなりません
けれど 夫の制作は これからも ずっと 続きます
寂しく なりますけれど
温かいお励ましをいただいていたことを
感謝し 胸に大切にしまいながら
これからも 地道に制作を続けて行くのだと思います
ありがとうございました
佳秀窯HP ↓
https://www.nishiyama-tadashi.com