日ましに 気温が上がり

初夏を思わせる 陽射しのもとで

小鳥のさえずりは いっそう 冴えわたり

きらきらと 新緑の葉が 眩しい季節になってきました

 

 

陶器市4日目 店先のチャイムの音に 振り返ると

「やっと来ました!」と 

穏やかな笑顔を浮かべて

熊本の I さんが 佇んでいらっしゃいました

 

最初は 信じられなくて 呆然として

そのうちに 言葉にならなくて 胸が熱くなって

I さんの笑顔が だんだん霞んで見えていました

 

あのとき 何度も 何度も ニュースで 

震度を 繰り返される その地区に

住んでいらっしゃいました

あれから 1年・・・

 

「やっと」と 言われる言葉の裏に どれだけ ご苦労をされたことか・・

想像が及びません

 

それでも笑顔でした 

ご自宅の修復工事が進められる中 

わざわざ 我が家まで 遠い旅をしてこられました

 

 

ご高齢のお母上様を 避難所には 連れて行けなくて

ご自宅で 見続けられたこと

山に貯めたお水が役に立ったこと

色んなお話をされた後に

楽しそうに お買い物をされて行かれました

 

 

お疲れのところを 通りからはなれた 我が家へと

わざわざ ご来店頂いて ありがたく 申し訳なくて・・

 

駅までお送りする 夫の後ろの席から

いつまでも いつまでも 笑顔で 手を振っていただきました

 

 

 

前へ 前へと 進んでいらっしゃる I さんの姿が 

力強く 眩しく 輝いてみえました

 

さあ 私も 前を向いて がんばらないと・・・

 

佳秀窯

http://www.nishiyama-tadashi.com/