午後から はじめていた
水ぶきの仕事が ひとくぎりついて
いつものように 夕刻 買い物に出かけようと
外に出たものの
あまりの風の冷たさに あわてて
ストールをとりに戻りました
花冷えの時期 寒の戻りでしょうか?
畑の花も さむそうに揺れています
ふと
里の桜は 今年はどうだったのだろう?
両親が逝ってからは 里に帰るのも
だんだん遠のいてしまって・・・
それでも 心のどこかで 気に掛っていて
「今年は どうだった?」と 兄に聞いたら
しばらくして 写真が送られてきました
樹齢百年を越えた桜の木は 今年も見事だったようです
父を見舞った帰り 夕方一人で観た
その年の桜も 切ないくらい美しいものでした
たまには気晴らしに お花見はどうだろうと
父を誘っても 首を横に振って
「こうやって あんたと話しとった方がいい」と
最後の年は 出掛けるのを渋るようになっていました
私が仕事をしていると
そばの椅子に座ってながめ
買い物に出る時も 「おれも行く」と
ついて来て
夫が 「お父さんは 孫に会いに来たというけど
あれは 間違いなく あんたに会いに来ているよ・・」と
笑っていたものです
そんな父も
今では 我が家の小さな写真の中で
母と一緒に微笑んで
私のことを見守ってくれているようです