数年前に 義母 実母 と相次いで見送ってからは 私には
「お母さん」と 呼びかける人が いなくなってしまいました
ちょっと寂しいけれど 最近になって 母を知る人から
「この頃 お母さんに よく似てきたね・・」と
言われることが多くなりました
多分 年を重ね 容姿が似てきたのだと思います
母は 人のお世話をすることが好きでした
関西から引っ越してきたばかりの方に
「何かと ご不自由でしょう・・」と 食器を自宅から運んだり
以前は 貸衣装などなかった頃で
娘さんの結婚式に 持ち合わせがないからと頼まれて
自分の 留袖 帯 バック 草履 一式を お貸ししたことも
あったようです
無類の世話好きに
私家族は 「また お母さんのおせっかいが始まった・・」と 茶化すものだから
どうも 私たち家族には 内緒でしたことらしいのです
母が亡くなった後に 「助かったんですよ」と 直接聞かされて
はじめて知らされたことでした
母は 自分が出来ることで どなたかのお役に立てて
喜んでもらうことが 自分の至福の喜びに感じていたようでした
私は 自分のことで精一杯で とても真似はできないことですが・・・・
夫の仕事を 手伝って 最初は慣れないこともあり 子育て 家事 仕事・・・
時間に追われて 苦痛に感じることもありました
以前は 卸屋さんに作品を納めるだけで 先が見えない仕事でもありました
それが 個展やお店で お客様と直接お会いするようになって
夫の作品を通して お一人 おひとりと お知り合いになって
お話ができる幸せを 感じるようになりました
我が家に来て下さった方 個展に来て下さった方
笑顔でお帰りになる姿を お見送りするたびに
夫の作品を通して ご縁を結ばせて頂きましたことに
胸が熱くなる 幸せを感じさせてもらうのです
どこか 母が感じていた 喜んで頂いた方の笑顔を見て
幸せを感じる思いが 似ているような 気がするのです・・・