今日は朝から小雪が舞う寒い一日になっています

十数年前 Oさんの御奥さまから 突然に

「主人を 西山さんの壺に入れてあげたいんですけど・・・」という

ご連絡を頂いたのも こんな寒い冬の朝でした 

 

 

壺の用意はもちろんなくて 懇意にして下さっていたOさんの訃報は 

私達にとって言いようのない 深い悲しみでした

壺を前もって作ることへの抵抗もあって

そのままになっていました 

        

それでも 心のどこかで 夫も私も

最後に 夫の作った壺に入りたいという ご本人やご家族の意に

そうことが出来なかったことに対して

「申し訳なかったなあ・・・」という思いは 引きずっていました

 

それから 数年後 バラのお花が大好きというご婦人から 

「バラの彫が入ったものをお願いしたいんですけど・・」と

ご注文を頂きました

 

今は 前もって ご自分の好きなものを ご用意され

お部屋に飾って 飴玉を入れたり お花を活けたり 

時には へそくり入れだったり・・・・

自分流に楽しんでお使いになる方が 増えてきました

 

 

 

昨年から 「青磁で花瓶にも使えるようにね・・・」と 

お仕事をされているご婦人からの ご注文でした

「私は これまで一生懸命働いてきたので これからは

色々仕事も整理して 今迄出来なかった

趣味やおけいこ事を 始めようと思っているんです」と

爽やかで とても素敵な笑顔が印象的です

 

 

優しい しなやかなお姿の中にも 

凛とした強い意思をもって人生を送っていらっしゃる方でした

色んな意味で 人生の後半をどう生きるのか?

私自身への課題でもあるのです