赤い車に乗った郵便屋さんが 年末に

遠く島根の地で大切に育てられ 蕾をいっぱいつけた寒牡丹を

大事そうに そっと 届けてくれました

冬の柔らかな日差しを浴びて

少しずつ 少しずつ 幾重にも重なった花びらを開かせ始めました

 

「何にもしなくていいから あなた向きよ」と 友人が

数年前に鉢ごと持ってきてくれた クリスマスローズ

今年も小さな純白の花を 咲かせています

 

年末に ワンコインで求めたシクラメンも

いっぱい花をつけ 得をした気分です

 

花の神様が 存在するのでしょうか

葉っぱの 花びらの ひとつひとつの先端までも 

細やかな 美しさ 香りを 醸し出しています

それにしても・・・

花自身の持つ生命力 花を自分で咲かそうとする力が

この冬の寒さの中でも 力強く息づいているのではないでしょうか

 

私が かつて大学受験に失敗し 先が見えなくて

暗闇の中を彷徨っていた時

ある先輩が 言いました

「その地に種が落ちて 根を下ろし 花が咲くんだよ。

人それぞれに生まれたところが違い 抱える荷物の重さも種類も違う

その地で 雨や風や嵐に会おうとも それでも 

どんな花を咲かせ どんな散り方をするかは 自分次第なんだ。

自分にしか咲かせない 自分の花を咲かせなさい。」と

何かにつけ 戸惑い 不安や焦りに さいなむこともあるけど

その言葉を思い出し 勇気づけられながら

自分らしい花を咲かせられるように 

日々を大切にして生きたいと 思うのです