4年ぶり福岡での個展とあって、皆さん覚えていて下さっているかなあ・・・・来ていただけるかなあ、と不安を抱えながらの個展のスタートでした。
夫は出来るだけ新しい作品を覧て頂きたいと前日の16日午後窯上げする。窯がとれてなかったらどうしようとこちらは胃がきりきり痛くなったが、これがほとんど上にとれていて、ホッとする。急いで車に積んで福岡に急ぐ。無謀にも福岡の中心街天神に車で行く、しかも夕刻の一番混雑する中を行くのはロクロノ前にいる事が多い夫にとって狂気の沙汰である。「どっちか?」と必死でハンドルを持つ夫は私をせかす。「何か事故があって、二人とも包帯をぐるぐる巻き姿でも会場にはたどりつかねばならない。」私も命がけだ。私はナビに向かって「どっち、どっち?」と祈りに近い声で叫ぶ。しかしナビは常に冷静で「再検索中」を繰り返しつつ落ち着いた対応だ。恐れ入る。そして、体も車も傷一つ付けず会場に連れて行ってくれた。ナビ様ありがとう。
17日からの個展は、たくさんの方々にお出で頂いて好評だった。リハビリを始められたご主人様の手を取って「庭に咲いたお花だから」と籠いっぱいにお花を持って来場頂き、花をいけて頂くと一瞬にして会場が華やかになる。皆さんお花の名前を聞かれお花で作品を一層引き立たせてもらう。また、「敷物に使ってください」と丁寧で綺麗に織られた織敷物で西部工芸展の入選作をK先生にお持ち頂いた。手をかけ緻密な計算のもとに織られた敷物の上に作品を置くのは憚れたがお言葉に甘え置かせていただくとすごく作品とマッチして本当にありがたかった。
遠く佐賀からも小さなお子さんがいらして大変なのに「朝から夕食の用意をして来ました。」とブリザーブドフラワーの先生方も駆けつけていただきお励ましをいただく。また、福岡のお客様は「お腹空くやろう、後ろで食べたらいいよ」とタケノコご飯をタッパに入れたもの、パンやクッキーの手作り、「どーせ、ゆっくり食べられんやろうけん。」と立ったまま口に入れられるサンドイッチ等など次から次に差し入れを頂きました。ドアの向こう側でお腹いっぱい頂きました。御ごちそうさまでした。
会場にもたくさんの方々にご来場いただき、皆さんの温かいお心づかいや応援のお言葉を頂戴し本当に感謝の気持ちでいっぱいでした。
ありがとうございました。
「久しぶりの個展だったのに、ありがたかったね。」と私。「こいからも、よか作品を作っていって恩返しをせんといかんな」と 夫。
個展の成果もあったが、やはり回を重ね課題も残された個展でもあった。
作品の大きさ、機能性、種類などなど次のステップに向け考えていかなければならない。色々な意味で勉強になった展覧会だった。
お礼状もまだ書けていませんが、皆さまには大変お世話になり応援していただきまして本当にありがとうございました。