釉薬仕上げから窯入れまでの数日は目まぐるしく夫も横になって仮眠をとるくらいで布団に休むことは無くなる。一人でしているので大変だ。

私も窯に積む仕事は手伝う。最初のころは二人で会話しながら積むが段々口数が少なくなり緊張が走る。上の段になると届かなくなるので夫が椅子の上に乗って私が下から窯に敷くハマと作品を渡す。数時間かけてやっと積み終え窯の中に作品が収まって二人で手を合わせ「窯が無事に焚けますように」と祈る。それから1300度の高熱で丸一日をかけて焼き物が生まれてくる。「頑張ってきれいに生まれてきてね」本当に自分たちの子供を送り出すように愛おしく思える。

重く厚い扉を閉めて積みが終わる。夫はきまって「ご苦労さんやった」とねぎらってくれる。

結婚式の時の挨拶で今は亡き中村清六先生が「昔から窯焼きは世話焼きと言われている。」とおっしゃった。作品が焚き上がるまでわからないし、生活も不安定でいつも心配をしなければならない。その意味もかけて二人で力を合わせてやっていくようにと励ましてくださった言葉だ。

明日最終の窯出しをする。

今日は、前回の窯で上がったものから荷造りを始める。荷造りは大変なので私の次兄が手伝いに来てくれる。個展のたびに駆けつけてくれる。関東での個展の時はあちらに住む長兄が搬入時に来てくれることになっている。やはり持つべきは兄弟だ!と私は思っているが兄達はどうなのだろうか? 正直、見るに見かねて・・・・というのが本音かもしれない。

いつも助けてくれてありがとう! 感謝してます!

と、ここで兄が荷造りしている写真を撮ったのを掲載するはずだった・・・けど、なぜか撮れてなかった。ごめんなさい。トホホ・・・・。

そこで、我が家から見える有田の風景をご紹介します。

では、17日からの福岡岩田屋三越さんでの個展行ってきます。